国宝 吉田修一 ラスト

この大作を書くために、吉田修一さんは、4代目中村鴈治郎さんに、黒衣を作ってもらい、楽屋や稽古場、舞台裏にずっとはりついて、取材をされたそうだ 任侠の一門に生まれながら、歌舞伎の世界に飛び込 …

作家・吉田修一の作家生活二十周年記念作品として放つ渾身の大作! 読書の世界へ引っ張る力が圧倒的な作品です。 人が人生の全ての時間を一つのことに捧げたら何を成すことができるのでしょうか。 狂気とも言えるのかもしれない。それくらいの熱量で何十年もの間、芝居に取りつかれたよ

吉田修一の作家生活20週年記念作品!「国宝」 この作品は吉田修一さんの 作家生活20周年を記念 して、刊行された作品です。 私は吉田修一さんの作品を単行本として発売されたものはすべて読んでいます。 SHARE目次この作品は吉田修一さんの「そこで吉田修一さんが描いてきたものが「国宝」に活かされている。そう感じるほど、吉田修一さんのエネルギーがこもった作品です。簡単にあらすじを。主人公の立花喜久雄はそこで以前に一度喜久雄が踊っていたところを見ていた、大阪を拠点とする歌舞伎女形名門である花井半次郎のもとに預けられます。そこで喜久雄は役者を志す。花井半次郎の息子である俊介と切磋琢磨しながら。二人は芸にすべてをかけていきます。すべてを投げ出していきます。芸を極めたい、その先の景色が見たい。そのためだけに、二人は周囲を巻き込んでいきます。第一章がまずヤクザの新年会で幕を開け、その宴の最中、喜久雄の父は殺されます。そして続くは歌舞伎の世界。正直、自分には馴染みのない世界でした。さらに、この小説、もし吉田修一さんが書いた作品と知っていなかったら、読み始めて、すぐにやめていたかもしれません。でも第二章で一人父の仇を打とうとする喜久雄の人生に魅せられているうちに、文体も自分の知らない世界でも気にならなくなります。構成や展開が巧みなせいか、章が進むうちにぐいぐい引き込まれ、この二人が織り成す舞台こそ、私がこの小説を大好きになってしまったところです。役者駆け出しの地方巡業の際、二人で組んだ舞台をたまたま見ていた劇評家が大絶賛し、そこから二人の人生は大きく動き出し、最終的には二人が次の歌舞伎界の演目を決め、流れを作るまでになる。いがみ合うわけではない。憎みあうわけでもない。ただライバルとしてお互いを認め、尊重し合う。物語の半ば、二人がサシ飲みをする場面があります。そのときお互いの関係が微妙で、話すこともなく、気まずい空気のまま終わります。でも時が経ち、二人が大成したあと、二人は飲みながら楽しそうに「次はあれがやりたい」とか言い合う。この二人の関係は、物語のなかで紆余曲折していきますが、少し触れましたが、語り口調のような地の文が、読了したのち、少し冷静に物語を振り返ったとき、「上手い!」と感じました。この、この小説、かなり人情を描いています。特に喜久雄や俊介を支える人々が熱い。家族はもちろんのこと、喜久雄の昔からの友人や、歌舞伎界の大物から、歌舞伎を催す会社の人たちまで。もう人情の世界です。普段だったら、このやり取りちょっとチープじゃないかなと思うような部分も、抵抗なく自分の中に落ちていき、そして心を揺さぶります。映画などの映像で見た話を誰かに言葉で伝えようとすると、ちょっと出来すぎていて話しながら恥ずかしくなることってないですか?あれって映像で見せられているから、難なく自分のなかに落ちていくけど、言葉で伝えようとすると結構微妙になっちゃうことがあると思うんですよね。そういうものをこの語り口調を使うことで上手く出していると自分は感じました。そしてこの語り口調の正体は、この小説のラストは、本当に素晴らしいです。作者の吉田修一さんがインタビューで「この小説は喜久雄が14歳のときに始まり、ラストでは彼の年齢は60を越えています。この小説は作者が見せたかったのはここなんだ。作者が描きたかったのは、ここなんだ。そう感じる、心に残るラストです。『嫌われる勇気』ベストセラー過ぎて、読む気が湧かなかったけど、記事を読むと気になってしまった!CATEGORY :TAGS :国内外の小説を読みます。音楽も小説も割とマニアックなものが好きかもしれません。 2019.8.22 第14回中央公論文芸賞(中央公論新社主催)に『国宝 上下巻(青春篇・花道篇)』が選ばれました。 10月9日に東京都内で贈呈式が行われます。 2019.03.06 『国宝 上下巻(青春篇・花道篇)』の功績が認められ、2018年度芸術選奨の文部科学大臣賞に吉田修一さんが選ばれました。 Copyright 2020 Asahi Shimbun Publications Inc. All rights reserved. © 2020 Bechords Inc. この『国宝』、昨年から今年の5月にかけて朝日新聞に連載された小説の単行本化とのことです。連載小説なんてかなりプレッシャーのかかる作業ではないかと思いますが、吉田修一さんの最近の作品はほとんどこのパターンですし、個人サイトを見てみても三本が連載中とあります。

いろんな小説が好きな人たちと繋がって、思いっきり好きなことを語りたくて、「小説が好き!の会」(小説に限定した読書会)を主催しています。次の記事 ReaJoyReaJoyは読書エンターテインメントメディアです。読書をもっと楽しむために役立つ情報をお届けします。「日本一楽しい読書メディア」を目指しています。

No reproduction or publication without written permission.

新聞小説 「国宝」 (20)最終回 吉田 修一 | 私の備忘録(映画・tv・小説等のレビュー) 新型コロナウイルスに関する情報について ホーム ピグ アメブロ

.

西武新宿線 撮影地 高田馬場, Bring Me The Horizon - Oh No, マイケル ジャクソン 本 おすすめ, 日 に 定, Ff14 カララント パールホワイト,